自閉症児に対する福祉について


 社会全体では障害者対する理解が少しずつ深まっているようですが、自閉症については、いまだ多くの人々が誤解したり間違った認識をしていると、自閉症の子供をもつ親の会の役員の話をしています。
 最初に、教育上の観点から質問をいたします。
 自閉症については、養護学校では専門的な知識と対応する技術が不十分ではないのでしょうか。さらに、幼児教育、小学校、中学校と一貫性のある教育方針が子供にとって重要だと思いますが、いかがお考えでしょうか。実際の関係者の声は、先生に期待をするが、当たりはずれがあり、はずれることが多いと言われております。
 そこで質問をいたします。
 埼玉県教育局は、自閉症の子供に対する正しい指導をどのように行っているのでしょうか。さらに、教育局が一定期間研修する機関を設けることが、学校全体の理解を深め、自閉症の子供への教育効果を上げることになると思いますが、いかがお考えでしょうか、教育長に答弁を求めます。
 次に、障害を持つ子供も、しっかりとした教育を受けることにより社会との共生ができ、少しずつ共同生活が訓練され、地域の中でグループホームなどでの生活も可能となります。さらに、自分に合った仕事を選択したり、自立への試みが行われています。
 そのために、福祉工場や作業所など、福祉法人によって建設され、親の会や民間支援者の努力によって運営されておりますが、財政的にも大変だと聞いております。
 そこで、知事にお伺いします。
 このような福祉工場や作業所、さらには仕事探しなどを支えるために、県の支援センター的なものを発足すべきだと思いますが、見解をお聞かせください。 

土屋義彦知事 この不況の中で、関係者の方々が、施設の経営の安定のために必死の努力をなさっていることに、最大限の敬意を表します。
 私といたしましても、関係者の皆様方の御努力を応援するために、小規模作業所に対する県単独の補助金を、私が知事に就任して以来、この7年間で約2倍半に伸ばすなど積極的に努力してまいりました。
 また、授産製品の販売促進などを行う「社会就労センター協議会」の事業費の補助や、授産製品の常設展示場の運営費の補助を行うなど、授産施設の経営の安定のための、種々の支援を行っているところでもございます。
 私といたしましては、施設の経営の安定を図ることは重要と認識しておりますので、御提案の「支援センター」につきまして、関係者の御意見を伺いながら、その必要性について研究するよう指示してまいりたいと存じます。
 まず、「自閉症について養護学校では専門的知識と対応する技術が不十分ではないか」との御指摘でございますが、近年、自閉症の研究も深まり、症状の分析や指導法が開発されておりまして、それらの研究成果に基づいた校内研修等を行い、より一層きめ細かな指導をするように努めてまいりたいと存じます。

桐川卓雄教育長 次に、「一貫性のある教育方針の重要性」につきましては、議員御指摘のとおりでございまして、自閉症児の障害の実態に応じて、系統性や発展性を踏まえた指導をより一層推進するため、情緒障害の指導に関する手引きを作成し、小・中学校等へ配布いたしまして、一貫性のある指導に努めているところでございます。
 次に、「自閉症の子供に対する正しい指導をどのように行っているのか」につきましては、自閉症の症状はきわめて多様で、行動の態様は児童生徒一人一人異なっておりますので、障害の実態に応じた、きめ細かな指導に努めているところでございます。
 次に、「一定期間研修する機関を設け、自閉症児への教育効果を上げること」につきましては、教員に対しまして指導法研修会等の研修の充実を一層図るとともに、大学や専門機関等へ長期に派遣するなどして、対応してまいりたいと存じます。