平成23年12月定例会 意見書
意見書・・・次の9件です。
・サイバー攻撃に対する情報セキュリティ対策の強化を求める意見書
・原子力発電所の警備に関する意見書
・医療費助成制度の現物給付に伴う国庫負担金減額措置の廃止等を求める意見書
・障害者総合福祉法(仮称)の早期制定を求める意見書
・災害に強い日本の構築に向けた社会資本整備を求める意見書
・防災会議に女性の視点を取り入れることを求める意見書
・父子家庭に対する支援の充実を求める意見書
・TPP交渉への拙速な参加表明に抗議し、十分な協議を求める意見書
・朝鮮高級学校授業料無償化審査手続き再開の撤回を求める意見書
サイバー攻撃に対する情報セキュリティ対策の強化を求める意見書
情報通信技術の発展により、多大な経済的利益や生活の利便性を享受できるようになった一方、情報セキュリティ上の脅威もますます高まっている。このような中、衆議院や参議院、政府機関など国家の中枢を狙ったサイバー攻撃が明らかになり、国民の不安はこれまでになく高まっている。
国においては、情報セキュリティ政策会議が決定した基本戦略に基づき対策が講じられているものの、その対策は万全とは言い難い。
我が国の重要な情報がサイバー攻撃により海外に流出することは、国益上の重大な危機であり、早急に対策を構築することが強く求められている。
よって、国においては、サイバー攻撃の脅威から国や国民生活を守るため、下記の事項について早急に実現するよう強く要望する。
記
1 国家としての安全保障の観点から、情報セキュリティ政策の基本戦略を早急に再構築すること。
2 防衛をはじめとした国家重要情報の管理・保秘体制を強化すること。
3 重要な社会基盤に対するサイバー攻撃の可能性を評価・検証し、地方自治体に対するサイバー攻撃への対策についても、早急に戦略を構築すること。
4 民間の優れた人材や技術を活用し、官民一体となった情報セキュリティ対策を構築すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成23年12月22日
埼玉県議会議長 鈴木聖二
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣 様
経済産業大臣
防衛大臣
内閣官房長官
国家公安委員会委員長
原子力発電所の警備に関する意見書
東京電力福島第一原子力発電所の事故は、我が国に深刻な被害をもたらすとともに国際社会に大きな衝撃を与えた。
現在、事故収束に向けた作業が続けられている一方、原子力発電所がテロの標的となりうる可能性も指摘されており、原子力発電所の安全対策は自然災害対策のみならず、テロ対策も重要になっている。
しかしながら、原子力発電所の警備を担う警察の原子力関連施設警戒隊は、機動隊の交代で編成されている実態からも、その人員や装備など警備体制は万全とは言い難い。
テロの脅威から国民の生命・財産を守るためには、原子力発電所をはじめとする重要施設の警備について、我が国の法体系、警備体制を早急に整備し、国家として確固たる意志を示さなければならない。
よって、国においては、下記の事項を早急に検討し、実現するよう強く要望する。
記
1 警察に専従の「原発等警備隊」を創設するなど、警備体制の充実を図ること。
2 自衛隊の任務に原発施設等の警護を加える自衛隊法の改正を行うこと。
3 海上からの攻撃に対処するため、海上保安庁と海上自衛隊の連携を強化すること。
4 警察・自衛隊と周辺自治体を加えた防護訓練を実施すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成23年12月22日
埼玉県議会議長 鈴木聖二
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
経済産業大臣 様
原発事故の収束及び再発防止担当大臣
防衛大臣
内閣官房長官
国家公安委員会委員長
医療費助成制度の現物給付に伴う国庫負担金減額措置の廃止等を求める意見書
地方自治体が単独で行っている医療費助成制度は、乳幼児、ひとり親家庭等及び重度心身障害者(児)の医療費の一部を助成することにより、経済的負担を軽減し、安心して医療が受けられるよう全国の自治体で実施されている。
埼玉県内においても、受給者から窓口払いの廃止、いわゆる現物給付化するよう市町村に強い要望が寄せられている。
しかしながら、国においては、地方単独医療費助成制度の現物給付化が医療費の増大をもたらす要因であるとし、それを抑制するため、現物給付を導入している自治体に対し、国民健康保険の国庫負担金を減額する措置を講じている。
このことは、国が本来果たすべきセーフティネットを担う地方自治体の努力や独自性を阻害するものである。
また、地方単独医療費助成制度による対象者の窓口負担の引き下げについては、医療保険制度の本来の改革により早期に実現すべきである。
よって、国においては、地方単独医療費助成制度の重要性や必要性に鑑み、医療費助成制度の現物給付の実施に伴う国庫負担金の減額措置を直ちに廃止するとともに、医療保険制度の改革を早期に行うよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成23年12月22日
埼玉県議会議長 鈴木聖二
衆議院議長
参議院議長 様
内閣総理大臣
厚生労働大臣
障害者総合福祉法(仮称)の早期制定を求める意見書
平成18年4月、障害のある人も障害のない人とともに、地域社会で生活できるための仕組みを目指した障害者自立支援法が施行された。しかし、法の施行直後から、新たに導入された応益負担制度をはじめ、様々な問題点が指摘されてきたところである。
その後、政府は平成22年1月に、障害者自立支援法訴訟の原告との間で、速やかに応益負担制度を廃止するとともに、遅くとも平成25年8月までに障害者自立支援法を廃止し新たな総合的な福祉法制を実現するとの基本合意を交わした。
一方、国連では平成18年12月に障害者権利条約が採択され、既に100か国以上が批准を終えているが、我が国では国内法が未整備のため、批准に至っていない。
これらの課題を受けて、障害者制度の集中的な改革を行うため、内閣府に設置された障がい者制度改革推進会議での検討を踏まえ、平成23年7月には障害者基本法の改正が行われた。また8月には同推進会議の総合福祉部会において、「障害者総合福祉法の骨格に関する総合福祉部会の提言」が取りまとめられた。
障害の種類や程度、家族の状況、経済力、居住する自治体にかかわらず、障害者自らが選んだ地域で自分らしく暮らせる社会を実現するためには、障害者基本法や今般の提言に沿って、障害者総合福祉法(仮称)を着実かつ速やかに立法化する必要がある。
よって、国においては、下記の事項を十分に配慮した上で、障害者総合福祉法(仮称)を早期に成立させ、施行するよう強く要望する。
記
1 障害者総合福祉法(仮称)制定に当たり、「障害者総合福祉法の骨格に関する総合福祉部会の提言」を最大限尊重し、反映させること。
2 制度を円滑に進めるための地方自治体の財源について配慮すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成23年12月22日
埼玉県議会議長 鈴木聖二
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 様
厚生労働大臣
内閣官房長官
災害に強い日本の構築に向けた社会資本整備を求める意見書
東日本大震災発生から9か月が経過した今もなお、被災地の復旧・復興は遅々として進まず、多くの被災者が困難な生活を余儀なくされている。今後、本格的な復旧・復興へ向けては、物流インフラの復旧、上下水道や学校施設等公共施設の復旧等に対する重点投資が求められている。
一方、大震災を受けて、多くの地域で災害対策のあり方が見直される中、災害に強いまちづくりのための集中的かつ計画的な社会資本整備が求められている。
今後、被災地の本格的な復旧・復興と併せて、自然災害に対する防災・減災対策としての社会資本整備にかかる公共投資については、地域のニーズを踏まえつつ、国の責任として積極的に進める必要がある。
よって、国においては、災害に強い日本の構築に向けて、災害から国民の安全・安心を守るため、下記の事項を推進するよう強く要望する。
記
1 学校施設の防災機能の向上のための環境整備の充実を図りつつ、学校の耐震化を加速度的に推進すること。
2 公共施設や社会インフラの維持、管理など計画的な老朽化対策を推進すること。
3 地盤の液状化による災害を抑制するための技術的ガイドラインを早急に作成するなど宅地被害対策の強化を図ること 。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成23年12月22日
埼玉県議会議長 鈴木聖二
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 様
文部科学大臣
国土交通大臣
防災担当大臣
防災会議に女性の視点を取り入れることを求める意見書
国の防災基本計画には、平成17年に「女性の参画・男女双方の視点」が初めて盛り込まれ、平成20年には「政策決定過程における女性の参加」が明記された。この流れを受け、地域防災計画にも女性の参画・男女双方の視点が取り入れられつつあるが、具体的な施策にまで反映されているとは必ずしも言えない。中央防災会議の「東北地方太平洋沖地震を教訓とした地震・津波対策に関する専門調査会」が、平成23年9月に取りまとめた報告においても、防災会議へ女性委員を積極的に登用し、これまで反映が不十分であった女性の視点を取り入れることへの配慮が盛り込まれている。
よって、国においては、防災会議に女性の視点を反映させるため、下記の事項について速やかに取り組むよう強く要望する。
記
1 中央防災会議に積極的に女性委員を登用すること。
2 地方防災会議へ女性委員を積極的に登用するため、都道府県知事や市区町村の長の裁量により、地方防災会議に有識者枠を設けることを可能とする災害対策基本法の改正を速やかに行うこと。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成23年12月22日
埼玉県議会議長 鈴木聖二
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 様
総務大臣
内閣官房長官
防災担当大臣
父子家庭に対する支援の充実を求める意見書
東日本大震災により多くの人命が失われ、その中には子育て中の母親も数多く含まれていた。残された父親や子供達は一家の太陽を失いながらも、日々懸命に暮らしている。しかしながら、ひとり親家庭に対する支援制度については、その多くが父子家庭を対象外とするなど、現行制度に対し不備が指摘されている。その中でも、生活再建の糧となるべき遺族基礎年金については、一家の稼ぎ手は男性という考え方に基づいているため、夫である父には受給権はなく、子が受給するためには父と別居しなくてはならない。母子家庭の場合と比べ、父子家庭に不利なものとなっている。
特に大震災で被災した父子家庭には、生業や住居も失い、新たな債務を負うといった大変厳しい状況に置かれている家庭もあり、早急な支援が求められている。
よって、国においては、父子家庭に対する支援の充実に関し、下記の事項について実現されるよう強く要望する。
記
1 遺族基礎年金の父子家庭に対する拡充策として、死別の父子家庭の父も支給対象とするなど改正を行うこと。
2 東日本大震災で被災した父子家庭支援策として、母子寡婦福祉資金貸付金、高等技能訓練促進費等事業及び特定就職困難者雇用開発助成金について父子家庭も対象とするよう早急に見直しを行うこと。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成23年12月22日
埼玉県議会議長 鈴木聖二
衆議院議長
参議院議長 様
内閣総理大臣
厚生労働大臣
TPP交渉への拙速な参加表明に抗議し、十分な協議を求める意見書
野田佳彦総理は11月のアジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議において「環太平洋経済連携協定(TPP)交渉参加に向けて各国と協議に入る」と述べ、事実上の交渉参加を表明した。
交渉参加については、与野党を問わず慎重な意見が続出し、地方議会でも反対や慎重な対応を求める意見書が相次いで可決される中、首相が拙速に参加表明したことは極めて遺憾である。
TPP交渉参加に当たっては、交渉で協議されている事項や、我が国の利点・不利となる点や対策等が国民に示されていないばかりか、国内経済への影響に対する各省の試算が異なるなど、議論が全く熟していない段階である。
よって、国においては、国益が最大限尊重されるようTPPの利点・不利となる点等を国内で十分議論し、協議に当たることを強く求める。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成23年12月22日
埼玉県議会議長 鈴木聖二
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
外務大臣 様
農林水産大臣
経済産業大臣
内閣官房長官
国家戦略担当大臣
朝鮮高級学校授業料無償化審査手続き再開の撤回を求める意見書
朝鮮高級学校への高校授業料の実質無償化については、昨年11月、北朝鮮が韓国延坪島に砲撃を行ったことから審査の手続きを停止していたが、退任直前の菅直人前首相による文部科学大臣への指示により、審査が再開されている。
政府は再開の理由を、北朝鮮が当該砲撃に匹敵するような軍事力を用いた行動を取っておらず、周辺事態が砲撃以前の状態に戻ったと判断したとしている。
しかしながら、北朝鮮は砲撃事件に関して謝罪もせず、本年8月にも韓国延坪島付近の海上へ砲撃を行うなど、砲撃以前の状態に戻ったと判断できる状況ではない。
そもそも、核を放棄しておらず、日本人拉致事件についても、いまだ誠意ある回答すら行っていない。
さらに、無償化しようとする朝鮮学校の教育内容は、このような北朝鮮の政権を支持するばかりか、日本に対する虚偽・捏造の歴史教育など、多くの問題点が指摘されている。
また、政府は、この8月に交わされた民自公3党合意に高校授業料無償化の検証・見直しが明記されているにもかかわらず、いまだ検証すら行っていない。こうした中、無償化審査手続きを再開することは、国民の理解を到底得られるものではない。
よって、国においては、朝鮮高級学校への授業料無償化審査手続きの再開を直ちに撤回するよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成23年12月22日
埼玉県議会議長 鈴木聖二
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣 様
文部科学大臣
内閣官房長官
国家戦略担当大臣

